アメリカ成長株:リペイ(Repay)の概要
リペイ・ホールディングス
Repay Holdings Corp
ティッカーコード:RPAY
上場市場:NASDAQ
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/RPAY
既に多くの人が、お店での買い物やインターネットでの買い物に、オンライン決済を利用していると思います。コロナの影響で、人と(間接的に)接触する紙幣・硬貨の使用を避ける傾向も広がり、オンライン決済は一段と利用が広がっています。
今回紹介するリペイ社は、このオンライン決済を行うシステムを開発している会社です。多くのソフトウェア会社と提携し、様々なオンライン結成のシステムを提供しています。
非常に高い成長をしている会社で、2020年5月11日に発表になった2020年1月~3月の事業業績発表によれば、
・取引額:38億ドル、前年同期(2019年1月~3月)比58%増加
・売上:3950万ドル、前年同期比71%増加
・売上粗利益:2870万ドル、対前年比60%増・・・
と景気の良い数字が並んでいます。
既に、消費者が買い物をする時などでオンライン決済は頻繁に利用されています。しかし、まだまだ利用されてない市場がいっぱいあります。例えば、この1年間に利用されたリペイ社の提供するサービス経由での決済金額は、107憶ドル(1兆1400億円、1ドル=107円として)だそうです。膨大な金額に見えますが、将来対象となる市場規模に比べれば、極めて小さな金額になります。
リペイ社によれば、従来は対象となる市場の規模は5350憶ドル(約57兆円)と見ていましたが、現在では2.3兆ドル(246兆円)にまで拡大したそうです。リペイ社が注目している「将来有望な市場」とその市場規模は次のようなものです。
・B2B(法人間の取引の決済):1兆1000億ドル、
・自動車ローンの支払い:4080憶ドル
・住宅ローンの支払い:5000億ドル
・医療業界でのB2B決済:1700億ドル
・個人ローンの支払い:690億ドル
・売掛債権の回収・支払:580憶ドル
上記の中で、特にオンライン決済の利用率が低いのはB2B決済(8%)、住宅ローン(10%以下)、個人ローンの支払い(15%)だそうです。オンライン決済関連企業には、今後も膨大な成長機会があるようです。
もちろん、このような高成長が期待される市場には、多くのエネルギッシュな会社や起業家が参入します。猛烈なスピード勝負になります。このため、リペイ社も積極的にM&Aを行うことで、進出したい市場へのアクセスを一気に進めています。
例えば、最近行ったM&Aは次のようなものです。
・Sigma Payment Solution (2016) : 自動車ローン関係の支払システム
・Paid Suite (2017):売掛債権管理
・APS payment (2019):B2B決済
・Ventanex (2020):消費者ローンおよび医療関係B2B
・Paymaxx(2017):自動車ディーラー向けの支払プロセス
・TriSource(2019):ISO(独立系の業者で、クレジットカード会社と商業者等とのクレジットカード決済契約の締結および関連サポートを行う)向けの決済プロセスサービス会社
社会のディジタル化の流れにのった、典型的な高成長IT関連企業ですが、強烈な競争下にあることも事実です。この競争に勝ち残っていけるのか?興味ある会社です。
会社ウェブサイト
https://www.repay.com/
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