アメリカ成長株：ジェネラック(Generac)の概要
ジェネラック・ホールディングス
Generac Holdings Inc
ティッカーコード：GNRC
上場市場：NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/GNRC
地球温暖化は、様々な問題を引き起こしています。気温が上がることは、これまでより強い台風を生むリスクが高まります。一方で、社会インフラの老朽化の問題があります。これらは先進国共通の問題です。
アメリカでも近年強烈なハリケーンやトルネードが増えています。また、日本同様、インフラの老朽化が進んでいます。ではこれらは具体的にどんな災いをもたらすのでしょうか？停電です。また、各国とも地球温暖化対策として、「クリーンエネルギー」への代替を進める政策を進めています。このような世の中の流れを受けて成長しているのが、ジェネラック社です。
ジェネラック社は、「発電機」を製造・販売している会社です。日本で発電機を良くみるのは、お祭りの時の屋台の裏で大きなエンジン音を出している発電機です。しかし、ジェネラック社の場合は、このような業務用の発電機のみならず、家庭用の発電機も作っています。そして、売上構成でみれば、家庭用、それも「非常電源用の家庭用発電機」をメインにしている会社です。
広大な米国の場合、送電網もものすごい距離になります。そこにハリケーンやトルネードが来て停電になっても、短時間では修理ができません。物理的に距離が長いのですから、修理には時間がかかります。このため、自宅での「家庭向け非常用電源（Home Standby Generator＝HSG） 」へのニーズが出てきます。
一方、米国では停電自体が増えているのですが、補助原電の普及率はまだ4.5％とまだ低い水準にあります。このため、地球環境の悪化の影響により、家庭の非常用電源への潜在的ニーズは一段と高まっています。
さらに、ジェネラック社の発電機は「ガス」を使って発電する発電機もあります。「地球環境にやさしいエネルギーを使って、地球環境の悪化による災害のセーフティーネットを作る」という非常に理想的なソリューションの提供ができるわけです。
最近、Neurio社とPika Energy社という２つの会社をM&Aすることで、「エネルギー・ストレージ・システム = Energy Storage Systems : ESS」という新たな分野にも進出してきました。Neurio社は電気の発電・利用状況をモニタリングして最適な利用の組み合わせを提案します。またPika Energy社は電力貯蔵用の蓄電池を開発しています。これに家庭用太陽光パネルを組み合わせて、電気料金をカットする提案を行っています。
まだ売上高は2000億円程度と小さな企業ですが、地球環境問題という追い風を利用して、年率10％を超える売上増と、年率20％弱のEBITDA増益を続けている成長企業です。
会社ウェブサイト
https://www.generac.com/home
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