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アメリカ成長株:エンフェーズ・エナジー(Enphase Energy) 太陽光発電を効率化するマイクロインバーターと蓄電システムの製造・販売

エネルギー

アメリカ成長株:エンフェーズ・エナジー(Enphase Energy)の概要

 

エンフェーズ・エナジー
Enphase Energy Inc.
ティッカーコード:ENPH
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/ENPH

日本における太陽光発電の導入は2011年の東日本大震災をきっかけに本格的に始まりましたが、アメリカはもう少し早くから取り組んでいます。特にカリフォルニア州は2006年から太陽光発電補助金プログラムを開始し太陽光発電の普及をリードしてきました。

そうした恵まれた環境の中で2006年にカリフォルニア州で誕生したエンフェーズ・エナジー社は、太陽光発電を効率化するマイクロインバーターとリチウムイオン電池を組み合わせた蓄電システムを製造・販売しており、太陽光発電の普及に伴って需要が増加し業績を順調に伸ばしています。

従来の太陽光パネルは、日陰や汚れなどで一つのパネルの発電量が落ちるとそれに合わせて全体の発電量も低下してしまう問題がありました。これは一つの大きなプールで雨水を集めているようなもので、どこかに小さな穴が空くとそこから水がどんどん漏れてしまうようなものです。

これを防ぐためには小さなバケツをたくさん置けばよいわけで、バケツの一つに穴が空いたとしても他のバケツに影響することはありません。マイクロインバーターは、この“バケツ”に当たる太陽光パネル一つ一つに取り付けられて個別に電気を集める働きをする機器です。

太陽光発電が普及してくると、発電と消費のピークが時間的にずれてしまうという問題が浮上してきました。太陽光の発電量は太陽が昇っている昼間に最大になりますが、電力消費の方は夜間に最大になってしまうのです。そのギャップを埋めるためには、一時的に電気を貯めておいて必要なタイミングで放出しなければならず、同社の製品のような蓄電システムが必要となるわけです。

カリフォルニア州は太陽光発電補助制度の開始当初から徐々に補助金を減らす仕組みを導入していて、現在は補助金制度を終了し2020年から太陽光発電設置義務化へ移行させています。

カリフォルニア州の太陽光発電への取り組みが政治的パフォーマンスではなく本気であることがうかがえますが、対象となるのが新規に建設される住宅だけとしても設置義務化は少し強引すぎるような印象も受けます。

しかし、アメリカではコストダウンや効率化が進んだ結果、太陽光の売価がキロワットあたり4.3円と、かつてなく安い水準まで下がり、導入コストを大幅に上回る利益が得られるようになってきたことを考えるとそうでもないかもしれません。

太陽光発電が「環境には良いが採算性に難あり」というのは過去の話になりつつあり、設置する住民にも大きなメリットがあるのです。住宅建設の初期費用の上昇分は自家発電による光熱費の削減効果によって10年くらいでペイすると言われている上に、最初から組み入れることで導入コストをほぼゼロにできる住宅ローンも用意されています。

日本では補助金頼みで負担は消費者と、お荷物扱いされているような気配すらある太陽光発電ですが、実はアメリカ以上にメリットが大きいと言えます。年間を通じた電力消費のピークが夏場の日中の冷房使用時にある日本では発電と消費のピーク時間が重なっていて、夏場の電力が切迫する時期に大きな力を発揮できるからです。

日本こそ積極的に導入すべきなのに、様々な事情や利権が複雑に絡み合ってなかなか進まないのは残念なことです。この分野でもアメリカ企業の方が成長余地があるようです。

会社ウェブサイト
www.enphase.com

 

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