アメリカ成長株:アルコサ(Arcosa)の概要
アルコサ
Arcosa Inc
ティッカーコード:ACA
上場市場:NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/ACA
アメリカには、昔ながらの産業で、世界的な事業展開もないのに、高い成長をしている会社があります。また、アメリカは50の州があり、成長率は州によってかなり異なります。「成長率の高い州で、地道な事業をすれば、それなりに儲かって成長もできる」という例が、今回紹介するアルコサ社です。
アルコサ社は、建設用の石材、エネルギー関係設備、輸送関係の機材などを製造販売している会社です。もともとは、工業・輸送機械・土木関係事業を幅広く手掛けるトリニティ・インダストリー社(1933年創業)の一部でしたが、2018年にスピンオフしてできた会社です。
それぞれの事業分野の内容は以下の通りです。
建材用資材
コンクリートの中に入れる骨材(砂利や石)、石灰石、石膏などの採掘場を保有し、採掘しています。またセメント工場で使う、ロータリーキルンも製造しています。
エネルギー関連設備
風力発電装置、送電タワー、石油やガスの貯蔵用タンクの製造をしています。
輸送関係機材
内陸河川で利用する平底の貨物運搬船(Barge)、船や港で使う器具(船で使うウィンチや、港で使う船を止める柱等)、列車の連結器、列車の車軸、輸送用機器用の環状製品を製造しています。
上記の事業は性能向上が常に求められるものの、昔からある産業でもあります。しかし、アルコサ社の場合はピンオフして2年間になりますが、年率2割近い増収・増益(EBITDAベース)をしています。これは、テキサス州という米国内では比較的高い成長地域において、「地道に地元経済に密着した事業」をしていれば、それなりに成長できることを示しています。
(注)テキサス州の経済成長率:石油の値段の影響は受けやすいのですが、原油価格が安定している時期では6%程度の成長トレンドがあり、米国でも高成長の地域となっているようです。
https://www.expressnews.com/business/article/Texas-GDP-growth-top-among-U-S-states-14820697.php
アルコサ社の本拠地はダラスです。ダラスはテキサス州の北部の中心地です。ダラスで成功したアルコサ社は、テキサス州の北のオクラホマ州(AGC Materials社)と、テキサス州の南部(ヒューストンに拠点を置くCherry Industries社)に勢力を広げるべく、M&Aをしています。
何となく戦国大名が領地を広げているような感覚ですが、高成長を遂げる地元経済の追い風を受けて、成長を続けている会社です。
会社ウェブサイト
https://www.arcosa.com/
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