アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2025-04-04

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アメリカ成長株

2025年4月4日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1185.76で終わりました。一週間前に比べ-129.42(-9.84)の大暴落となりました。

主要インデックスのNYダウ(前週末比-7.86%)およびSP500(前週末比-9.08%)と比較すると、やや大きな下落率ですが、市場全体が大暴落という一週間でした。

<トランプ関税>
発表された関税率は、市場がある程度織り込んでいた水準を大きく上回り、「織り込み済で反発」とはならず「ショック安」になってしまいました。

日本への24%も強烈ですが、EUも20%と西側の主要同盟国にも容赦しないという、通常では考えられない水準の関税でした。さらに、中国およびチャイナプラスワン(ベトナムとタイ)に至っては、通常では「輸出禁止」に匹敵する強烈な関税率であり、戦後続いてきた「自由貿易体制」自体を否定する大きな政策転換となりました。最貧国を含む途上国にも容赦がなく、この関税水準がある程度継続された場合、国家破産が続出する可能性があります。

トランプ政権はもちろん「米国の貿易赤字」を問題視しています。また、米国企業が海外生産に傾斜することにより、米国から工場労働者としての働く機会がなくなり、教育水準の低い(特に白人)労働者が生活していけない社会を問題視しています。

しかし、これは単なるノスタルジーではなく、国家安全保障の問題でもあります。「米国から製造業がなくなれば、兵器製造能力の衰退につながる」という真実があるからです。
ウクライナ戦争によって、欧米の西側諸国より「中国+ロシア(+チャイナプラスワン等)」の方が「日常製品から兵器まで、ありとあらゆる物の生産力が大きい」ことの問題の深刻さがわかりました。これが消耗戦になっても、ロシアが優勢を維持できている背景です。

だとすれば、海外の首脳がトランプ詣でを連発させても、「関税を大きく下げて。自由貿易に戻る」とはなりません。ベトナムが対米で税率をゼロにしても、「そうじゃなくて、中国から輸入して、加工して米国に輸出するそのプロセス自体を変えろ」と言われるかもしれません。

トランプ関税の本当の背景がどこにあるのか?海外首脳とのトランプ大統領との「交渉の行方」によって、わかってくると思います。

<米国小型成長株とトランプ政策>
確かに、トランプ政策(といっても関税問題)の第一弾は、米国小型成長株にとって大きなマイナスでした。市場は、「自由貿易体制が破壊され、世界大恐慌のリスクがある。だから経営基盤の相対的に弱い小型成長株はダメ」と判断しています。

しかし、今週の水曜日(4月2日)と金曜日(4月4日)の相場を見れば、ラッセル2000グロースがSP500に勝っています。変化の兆しも見えています。

既に水曜日(4月2日)では「ある程度関税問題は織り込まれた」ということで、かなり上昇しました。その後、その織り込んでいた水準をはるかに超える強烈な関税率が発表され、4月3日に大暴落しました。この日は、米国小型成長株は主力インデックスに大負けしました。

しかし、4月4日は再び、ラッセル2000グロースの下落率が、主力株より小さくなりました。4月2日の動きと合わせると、何かが変わりかけているかもしれません。
日産が「海外生産→米国に移す」、フォードは「米国生産車を値下げする」という「関税に反応した前向きの動き」を出しています。米国に製造業が戻る流れができるかもしれません。

世界全滅なのか?(米国小型成長株もダメ)
それとも米国だけが成長できるのか?(グローバル依存の少ない米国小型成長株はむしろ有利になる)

トランプ政権のゴールは後者です。
一方で、米国小型成長株は、非常に割安な状況です。
もしトランプ政権のゴールが達成された場合、米国小型成長株にとって非常に魅力的な環境となると思っています。

<外部材料>
現在は以下の3つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題

今週は、トランプ関税一色で、外部材料は全く注目されませんでした。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2025年4月4日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1185.76/5074.08=23.37%、
26週移動平均との乖離は-1.53%でした。

現在の水準は「この比率の新安値」です。米国小型成長株は、新たな「相対的な下落水準」に落ち込んでいます。長期的にみれば「異常値」がさらに「異常に」なっている状況です。
しかし、トランプ政策は長期的には米国小型成長株にとってプラスであると思っています。
「超割安な小型成長株の、長期的な買い場」を提供していると思っています。

→ 2021年6月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2024年11月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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