アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2025-03-21

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アメリカ成長株

2025年3月21日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1343.67で終わりました。一週間前に比べ10.83(+0.81%)の反発となりました。1月下旬から続いた下落がやっと止まりました。

トランプ大統領が関税に対してやや柔軟な発言があったことに加え、FRBの金融政策もややハト派スタンスになったことから、やっと下げ止まったという感じです。

主要インデックスのNYダウ(前週末比+1.20%)およびSP500(前週末比+0.51%)と比較しても同程度の反発でした。今回の下落相場の間に米国小型成長株は主力インデックスに対して大きく負けていますが、この状況の大きな改善はまだ見られない状況です。

<トランプ政策と米国小型成長株>
株式市場は、トランプ政権の政策をかなり「ネガティブ」に消化しています。しかし、長期的には、「トランプ政策は米国小型成長株にとっては、全体としてはプラス」と思っています。

背景は
・需要サイドは、大型株は「グローバル展開」しているのに対して、小型株は「より米国国内景気主導」であり、アメリカ第一主義のトランプ政策は小型成長株にとって追い風になると考えられること。
・インフレと金利については、悪いシナリオと良いシナリオがあります。当然ながら、現在の株式市場は「悪いシナリオ」を織り込む方向にあります。

悪いシナリオ:
関税によって輸入物価は上がる。移民を締め出すことで、労働需給がひっ迫することで賃金も上がる。一方で、景気は強い。結果的にコストプッシュ型+ディマンドプル型のダブルでインフレ率が再び上昇し、FRBは緩和姿勢を維持できない。

良いシナリオ:
DOGE(政府効率化省)によって規制緩和、財政規模削減、公務員の大量解雇により、インフレ圧力は緩和される。特に環境関連の規制緩和によって石油生産も増加し、エネルギー価格は下落する。これらにより、関税上昇によるインフレ圧力は緩和される。
さらに、財政改善により米国国債市場の需給が改善し、長期金利は下がる。
一方、規制緩和+輸入締め出しによって、国内企業の業績は改善する。

トランプ政権の政策は、「これまでのやり方を破壊」するため、「摩擦」も大きく、「不透明感」も増します。
このため、「不透明感の増大」を懸念して、「大型株に比べて経営基盤が相対的に弱い、米国小型成長株」は売られやすい状況にあります。
しかし、トランプ政権の「長期的な本当の効果」は米国小型成長株にとって追い風をなる可能性が高いと思っています。
現在の「一人負け」は、絶好の投資機会を提供していると思っています。

<外部材料>
現在は以下の3つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題

欧州各国が防衛費増額を志向することで、予算の使い方のみならず、財政規律そのものも大きく変化します。米国が西側諸国を守り、欧州諸国はその傘の下で「平和の果実(防衛費を削減し、福祉予算等を増加させる)」を享受してきました。

しかし、この流れが大きく変わります。米国は(防衛を含む)予算を削り、市場を閉ざします。一方で、欧州は財政悪化を甘受しながら、国防費を増やします。福祉の削減も否応なく受け入れると思います。
欧州の経済成長は「軍需ケインジアン」によって復活する可能性があるものの、一方で、福祉削減による社会的摩擦、国債発行増による金利上昇という副作用が発生します。
トランプ関税+欧州内の軍需ケインジアンによって、欧州経済の独立性の高まり→欧州経済のブロック化、など、今後どのような展開になるのか関心を持ってみています。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2025年3月21日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1343.67/5667.56=23.71%、
26週移動平均との乖離は-1.32%でした。

現在の水準は「この比率の新安値」です。米国小型成長株は、新たな「相対的な下落水準」に落ち込んでいます。長期的にみれば「異常値」がさらに「異常に」なっている状況です。

しかし、トランプ政策は長期的には米国小型成長株にとってプラスであると思っています。
「超割安な小型成長株の、長期的な買い場」を提供していると思っています。

→ 2021年6月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2024年11月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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