アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2025-02-28

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アメリカ成長株

2025年2月28日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1412.91で終わりました。一週間前に比べ-31.96(-2.21%)の続落となりました。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.95%)およびSP500(前週末比-0.98%)に比べても、かなり大きな下落であり、三週間連続で米国小型成長株は明確に「負け」でした。

経済指標(新築住宅販売件数、PCEデフレーター)、トランプ発言(関税)、大手IT決算(エヌビディア)等、強弱材料が相次いだものの、主力株は大手ITを除けば底堅い動きでした。

一方で、米国小型成長株は「材料が相次いだことで、不透明感が増したため、とりあえず小型株はポジションを外そう」という感じで、「一人負け」という一週間となりました。

<トランプ政策と米国小型成長株>
株式市場は、トランプ政権の政策をかなり「ネガティブ」に消化しています。特に今週は「関税」に関する発言がマイナスに働きました。
しかし、長期的には、「トランプ政策は米国小型成長株にとっては、全体としてはプラス」と思っています。

背景は
・需要サイドは、大型株は「グローバル展開」しているのに対して、小型株は「より米国国内景気主導」であり、アメリカ第一主義のトランプ政策は小型成長株にとって追い風になると考えられること。

・インフレと金利については、悪いシナリオと良いシナリオがあります。当然ながら、現在の株式市場は「悪いシナリオ」を織り込む方向にあります。
悪いシナリオ:
関税によって輸入物価は上がる。移民を締め出すことで、労働需給がひっ迫することで賃金も上がる。一方で、景気は強い。結果的にコストプッシュ型+ディマンドプル型のダブルでインフレ率が再び上昇し、FRBは緩和姿勢を維持できない。

良いシナリオ:
DOGE(政府効率化省)によって規制緩和、財政規模削減、公務員の大量解雇により、インフレ圧力は緩和される。特に環境関連の規制緩和によって石油生産も増加し、エネルギー価格は下落する。これらにより、関税上昇によるインフレ圧力は緩和される。
さらに、財政改善により米国国債市場の需給が改善し、長期金利は下がる。
一方、規制緩和+輸入締め出しによって、国内企業の業績は改善する。

トランプ政権の政策は、「これまでのやり方を破壊」するため、「摩擦」も大きく、「不透明感」も増します。このため、「不透明感の増大」を懸念して、「大型株に比べて経営基盤が相対的に弱い、米国小型成長株」は売られやすい状況にあります。

しかし、トランプ政権の「長期的な本当の効果」は米国小型成長株にとって追い風をなる可能性が高いと思っています。
現在の「一人負け」は、絶好の投資機会を提供していると思っています。

<外部材料>
現在は以下の3つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
今週は米国小型成長株に影響を与える大きな材料はありませんでした。

ドイツの選挙は、予想通りの結果であり、今後「組閣」の推移が注目されます。
ウクライナについては、米国が「まずはロシアとの国交正常化(=第三次世界大戦の回避)」を重視する政策を取りつつあるため、「ホワイトハウスでの大立ち回り」は、米国の政策には大きな影響を与えるとは思えません。しかし、欧州政治には、かなり影響を与えると思います。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2025年2月28日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1412.91/5954.50=23.73%、
26週移動平均との乖離は-1.47%でした。

この3年間、小型成長株は相対的に「大負け」の状況です。
金利上昇、一部の大型IT・AI企業の上昇など、負け材料が連発でした。
現在の小型成長株の相対的な水準は、この20年間で最低水準にまで下がっています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあります。

トランプ政権によって、「超割安な小型成長株の、長期的な回復相場が始まる」と期待しています。

→ 2021年6月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2024年11月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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