アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2025-01-31

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アメリカ成長株

2025年1月31日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1516.34で終わりました。一週間前に比べ-19.20(-1.25%)の反落となりました。主要インデックスのNYダウ(前週末比+0.27%)にはかなり負け、SP500(前週末比-1.00%)とは同程度の下落でした。

今週はSTARGATEとDEEPSEEKに振り回された一週間でした。大手IT関連銘柄のウェイトが低いNYダウは景気の強さを反映して底堅い動きでしたが、SP500 は大手IT銘柄の悪影響で下落しました。

このコメントでも何度か言っていますが、AI関連銘柄などの大手IT銘柄は「非常に割高」であり、何等かの悪材料で売られやすい状況にあります。DEEPSEEKの「実力」はまだまだ不明な部分もありますが、とりあえずエヌビディアなどのAI関連銘柄は高値からかなり下げたままです。

一方、本来大手IT銘柄の影響を受けないはずの米国小型成長株ですが、期待とは異なる動きでした。しかし、今後時間をかけて水準訂正が行われると思っています。

<トランプ政策と米国小型成長株>
「トランプ政策は米国小型成長株にとっては、全体としてはプラス」と思っています。

背景は
・需要サイドは、大型株は「グローバル展開」しているのに対して、小型株は「より米国国内景気主導」であり、アメリカ第一主義のトランプ政策は小型成長株にとって追い風になると考えられます。

・問題は、インフレと金利の動きです。
悪いシナリオは、
ついにカナダ・メキシコ・中國への関税が上がった。これら関税によって輸入物価は上がる。移民を締め出すことで、労働需給がひっ迫することで賃金も上がる。一方で、景気は強い。結果的にコストプッシュ型+ディマンドプル型のダブルでインフレ率が再び上昇し、FRBは緩和姿勢を維持できない。

一方良いシナリオは、
DOGE(政府効率化省)によって規制緩和、財政規模削減、公務員の大量解雇により、
インフレ圧力は緩和される。特に環境関連の規制緩和によって石油生産も増加し、エネルギー価格は下落する。これらにより、関税上昇によるインフレ圧力は緩和される。
さらに、財政改善により米国国債市場の需給が改善し、長期金利は下がる。
一方、規制緩和+輸入締め出しによって、国内企業の業績は改善する。

<外部材料>
従来から、以下の4つの材料を懸念しています。
・中国経済
・欧州政治
・中東問題
・ウクライナ
トランプ氏が大統領となったことから、4つ全て、非常に大きな影響を受けます。

<ウクライナの停戦について>
トランプ政権のウクライナ停戦案が少しずつ明確になりつつあります。現在のロシアの占領地はウクライナに諦めさせる点はすでに明確ですが、問題は「戦後のウクライナの安全」の獲得方法です。
トランプ政権は、この「戦後の平和」の対立点を調整する過程に入っているようです。

ロシアは「ウクライナがロシアを敵視しなければ、ウクライナは安全」という考えです。従って、「ウクライナのNATO加盟は不可能。ウクライナの軍事規模も制限する。さらに反露的な政権も認めない」です。

一方、ウクライナの現政権は「ウクライナが十分な軍事的強度を保持することが、戦後の平和維持には必要。具体的にはNATO加盟あるいは同様の西側との軍事同盟が必要」です。ロシアの考える平和とは全く折り合えず、合意余地がありません。

そこで、トランプ政権は「ウクライナの現政権の考えが本当にウクライナ全体の意見なのか?」を確認しようとしています。
ウクライナ人は「本当はロシアに融和的な平和を求めている」のではないのか?それであればロシアとウクライナの考えが一致して、停戦→休戦→終戦に持っていけるのでは?
この点を突く形で、「ウクライナには大統領選挙が必要」と訴えています。

ゼレンスキー大統領はこれまで、「戦争中は無理、ロシアから介入もある、だから戒厳令」→「海外からの大統領選挙実施要求を撥ねつける」という対応を取ってきました。
しかし、今後は「停戦の条件の一つとしての大統領選挙」となるため、ゼレンスキー政権の対応が注目されます。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2025年1月31時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1516.34/6040.53=25.10%、
26週移動平均との乖離は-0.22%でした。

この3年間、小型成長株は相対的に「大負け」の状況です。
金利上昇、一部の大型IT・AI企業の上昇など、負け材料が連発でした。
現在の小型成長株の相対的な水準は、この20年間で最低水準にまで下がっています。
主力インデックスに比べて、「歴史的な割安状態」にあります。

トランプ政権によって、「超割安な小型成長株の、長期的な回復相場が始まる」と期待しています。

→ 2021年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2024年11月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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