2023年5月12日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1132.79で終わりました。一週間前に比べ-8.81(-0.77%)の小幅下落でした。主要インデックスのNYダウ(前週末比-1.11%)やSP500(前週末比-0.29%)も下落しましたが、インデックスによって下落率は異なりました。
インフレは落ち着いてきましたが、水準としてはFRBのターゲットとする水準よりまだ高く、金融引き締めの行方は不透明です。また、ここにきて、連邦政府の債務上限到達による米国国債デフォルト懸念もあり、株式市場全体は冴えない動きとなっています。
まだしばらく、不安定な動きが続くと予想されます。
<ウクライナの反転侵攻>
バフムト周辺でのウクライナ軍の攻撃があり、いよいよ待ち望まれた反転侵攻が開始されたようです。
欧米諸国は、この反転侵攻の成功を期待していると言われています。逆に成功しないと、ウクライナに対する援助が弱まるのでは、と心配されています。さらに、トランプ氏など共和党の一部は、既に現時点でも援助に対して消極的です。
ウクライナにとって非常に重要なステージになってきました。
<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2023年5月12日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1132.79/4124.08=27.47%
26週移動平均との乖離は-1.08%でした。
シリコンバレー銀行の破たん以来、「比較的財務状況の健全な大型株を買い、財務力が?の小型株を売る」という流れが継続しており、比率は下落トレンドをたどっています。
ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。2022年7月から反発トレンドでしたが、SVB破綻以後に再び安値近辺まで下落しています。
市場環境は引き続き厳しいですが、長期的な視点で見れば、小型成長株は歴史的な買い場となっています。
→ 2020年1月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2023年3月末時点)
(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)
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