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アメリカ成長株:スカラー・ロック・ホールディング(Scholar Rock Holding):革新的な抗体治療薬を開発

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アメリカ成長株:スカラー・ロック・ホールディング(Scholar Rock Holding)の概要

スカラー・ロック・ホールディング
Scholar Rock Holding Corp
ティッカーコード:SRRK
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/SRRK/performance

スカラー・ロック・ホールディング社は、主に筋肉や神経に関わる疾患に対する革新的な抗体治療薬を開発しています。
抗体薬治療とは、病気の原因となっている物質(多くはタンパク質)に結合する抗体を人工的に作成して投与し、その作用を抑える治療法です。

具体的には次のような幅広い治療領域の抗体薬を開発中です。

1.Apitegromab(アピテグロマブ):脊髄性筋萎縮症(SMA)、その他の神経筋疾患(第3相試験成功)
筋ジストロフィーなどの稀少かつ重篤な神経筋疾患をターゲットとした薬剤。
筋肉の成長阻害因子であるミオスタチンというタンパク質を標的とし、その抑制を通じて筋肉の機能改善や維持を促進。
筋力低下に直接作用する世界初のSMA治療薬で、臨床試験において筋肉機能の有意な改善を達成。

2.Linavonkibart(SRK-181):固形ガン(第1相臨床試験中)
ガンに対する自己の免疫を活用する新規抗体薬で、より安全で強力なガン免疫療法を目指す。
腎臓、皮膚、肺などに発生する固形ガンを対象として開発。
ガン細胞を排除しようとする免疫を抑制するTGFβ1というタンパク質を標的とする。
TGFβ1は免疫チェックポイント阻害剤が効かない場合の原因の一つであるため、これとの併用療法が検討されている。

3.SRK-439:希少筋疾患、肥満領域(前臨床段階)
新たに開発中の選択性の高い筋肉増強のための抗ミオスタチン薬の候補。
筋肉成長を抑制するミオスタチンの活性化を防ぐことで、筋肉量が維持され、脂肪量の低減にも寄与。
高い選択性と新しい作用メカニズムを持ち、動物実験では筋肉量増加を実証。

4.SRK-256:鉄欠乏性貧血、鉄代謝疾患(前臨床段階)
鉄の吸収に関わるRGMcというタンパク質を標的とした新しい貧血治療薬。
動物実験では、SRK-256の単独投与またはエリスロポエチン(赤血球生産ホルモン)との併用で血清鉄濃度が正常化。

5.SRK-373:線維症関連疾患(前臨床段階)
線維化を促進するLTBP1/3というタンパク質を標的とする抗線維化抗体薬。
肝臓、肺、腎臓の線維症(臓器や組織が線維組織に置き換わり硬くなる病気)の治療の新しい選択肢を目指す。

この中では、1のApitegromab(アピテグロマブ)が、臨床試験を終えており、FDA(米国食品医薬品局)による優先審査で承認申請が受理されており、商用化間近となっています。
アピテグロマブは、脊髄の細胞が変性して筋肉を動かすための神経の信号がうまく伝わらなくなる脊髄性筋萎縮症(SMA)の治療薬です。

現在使用されているSMA治療薬には、バイオジェン社のSpinraza(スピンラザ)がありますがこれは、神経細胞の機能に必要なタンパク質の産生を増やすことで効果を発揮します。
一方、アピテグロマブは筋成長を抑制するミオスタチンを阻害することで、筋肉を構築し、筋力を改善します。
スピンラザの投与は、背骨に針を刺す腰椎穿刺で行われるため、場合によっては全身麻酔や鎮静が必要で頭痛や感染などのリスクがあります。
その点、アピテグロマブは静脈内点滴で済むため、投与時の患者の身体的負担を大幅に軽減できます。

また、スピンラザは製造コストがかかる核酸(DNA)医薬であるため、薬剤そのものが高額である上に、処置コスト(麻酔、人件費、処置室利用など)が上乗せされるため、治療費が初年度で年間一億円を超えることもあります。
点滴投与のアピテグロマブは自宅での投与も可能なため、付随する処置コストが抑えられ、総治療費はスピンラザより低くなると考えられます。
さらに投与時の身体的負担も軽減されることから、長期治療において患者・医療機関双方に経済的メリットが見込まれます。

脊髄性筋萎縮症(SMA)は、移動、食事、呼吸、作業など日常生活全般に影響し、介護や支援が必要となる重篤な病です。
アピテグロマブは、順調に行けば今年の10月にも米国での商業販売が開始される見込みで、重い症状で苦しむ患者さんにとっては大きな希望の光となりそうです。

会社ウェブサイト
https://scholarrock.com/

 

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