アメリカ(米国)成長株: シンプリー・グッド・フーズ(Simply Good Foods) :ダイエット向けプログラムと食品を提供

アメリカ成長株:シンプリー・グッド・フーズ(Simply Good Foods)の概要

シンプリー・グッド・フーズ
Simply Good Foods Company
ティッカーコード：SMPL
上場市場：NASDAQ Small Cap

シンプリー・グッド・フーズ社は、ダイエットのためのプログラムと冷凍食品、栄養バー、ドリンク、スナック、菓子などの栄養食品を製造・販売しています。

アメリカはダイエット大国と言っていいほどダイエットに熱心で様々な痩身法が生まれてきました。その中でも現在定着して広まっているのがロカボと呼ばれる低炭水化物ダイエットです。

ロカボ（low-carb）はlow-carbohydrateの略で、文字通り摂取する炭水化物を低く抑える方法ですが、炭水化物は大別して砂糖、でんぷん、食物繊維の３つがあり、ここで指しているのは砂糖とでんぷんのいわゆる“糖質”の部分です。

従来太る原因は脂の摂りすぎと考えられてきましたが、真犯人は炭水化物であることが分かってきました。体内でエネルギーとして利用されなかった分の炭水化物が脂肪として蓄えられてしまうからです。

これを防ぐためには食べる物に含まれる炭水化物を抑えると同時に筋肉量を増やして基礎代謝を上げる必要があります。

テレビCMなどで有名になった“ライザップ”はトレーナーの指導のもとで低炭水化物の食事と筋力トレーニングによって短期間に驚異的なダイエットを達成させるプログラムです。実際この方法のダイエット効果は抜群で、筋力トレーニングと低炭水化物食の組み合わせは相乗効果でどんどん痩せるそうです。

しかし、低炭水化物ダイエットには注意が必要で、やみくもに炭水化物を減らすと体に害が及ぶことが分かってきたため、極端な炭水化物抜きダイエットは下火になっているようです。
炭水化物はダイエットには大敵ですが、少なすぎても体には良くないというのが一致した見解になりつつあります。

同社は、クエスト（Quest）とアトキンス（Atkins）という２つのブランドを持っていて、ダイエットプランと低炭水化物で高タンパクの食品を提供しています。

クエストは、筋肉の増強と維持に必須なタンパク質を効率的に摂取できる低糖・高タンパク食品で、プロテインバー、プロテインドリンク、プロテインチップ、プロテインクッキー、プロテインパウダーなどのラインナップがあります。

アトキンスは、炭水化物の量をコントロールできる食事のダイエットプランで、１食ごとにアトキンス製品を含む具体的なレシピが提示されます。

炭水化物量によってアトキンス20、40、100の３つに分けられていて、以下のように個人の状況に応じて選択できます。

アトキンス20（1日あたり炭水化物摂取量20グラム）
・20キロ以上のダイエットの目標を持っている。
・ウエストサイズが89センチ（女性）または102センチ（男性）以上ある。
・糖尿病もしくは糖尿病予備群である。

アトキンス40（1日あたり炭水化物摂取量40グラム）
・18キロ以下のダイエットの目標を持っている。
・食品の幅広い選択肢が欲しい。
・母乳育児中である。

アトキンス100（1日あたりの炭水化物摂取量100グラム）
・低炭水化物生活を継続していて体重を維持したい。
・より幅広い食品の選択肢がほしい。
・母乳育児中で体重を維持したい。
・妊娠中である。

一時期、悪者扱いする風潮がありましたが炭水化物は重要なエネルギー源であり、極端に不足するとエネルギーを得ようと筋肉が分解されて代謝が減って逆に太りやすくなってしまいます。
また、腸内細菌のバランスが崩れたり、骨密度の低下や動脈硬化を引き起こすこともあります。

アトキンスでは炭水化物を抜くのではなく、それぞれの個人の状況に合わせて炭水化物をコントロールします。

砂糖は甘いので分かりやすいですが、でんぷんは加工食品に隠れて入っていたり野菜にも含まれていたりするため把握が難しく、毎食時に計算するのも大変です。

アトキンスにはダイエットでNGとされがちなピザやスナックも入っていますが、炭水化物量が厳密に計算されていて、無理なく長く続けられるように考慮されています。

極端なダイエットで一時的に痩せるのではなく、炭水化物のコントロールによって継続して理想の体重を維持するのをサポートします。

継続するのが難しいようなダイエット法が流行しては消えていきましたが、やっと現実的な方法に落ち着いてきたようで、同社の“炭水化物コントロールダイエット”は持続可能なダイエット法として定着していくのではないでしょうか。