アメリカ成長株:パフォーマンス・フード・グループ(Performance Food Group)の概要
パフォーマンス・フード・グループ
Performance Food Group Co
ティッカーコード:PFGC
上場市場:NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/PFGC
今回紹介するパフォーマンス・フード・グループ社は、調理済あるいは加工済の食材を、レストランやコンビニ等に提供する会社です。1885年に食材の行商から始まった同社ですが、その後2008年に投資ファンド主導で他社との合併等を経て、2015年に上場しています。
米国国内に117の配送センターを持ち、50万を超える食品を30万近いクライアントに提供しています。
クライアントは、個人レストラン、チェーン店レストラン、事務所、学校、病院、オフィス等にコーヒー等を提供する会社、スーパーマーケット、コンビニ向け卸売業者等非常に多岐にわたります。
現在同社の事業はPerformance Foodservice とVistarの2つの事業ユニットで経営されています。
まずPerformance Foodserviceですが、「料理」を提供するサービスです。
売上の68%、EBITDAの70%がこの事業です。
ピザ&イタリアン、肉料理&シーフード、チーズ&乳製品、パン&デザート、野菜&果物、飲み物・・・様々な料理や商材を提供しています。
コロナによる飲食店からの人材の流出、コロナ後の景気回復による飲食店への需要増加は、飲食店における人材不足を深刻化させています。特に個人経営のレストランは経営効率化の流れが続くため、長期的な需要増加が期待されます。
一方、Vistarは缶ジュース、キャンディ、チョコレート、スナック等を提要しています。
売上の32%、EBITDAの30%がこの事業です。
同社によれば、2006年~2019年において、米国の外食産業は年率4.5%成長、またコンビニ向け卸売市場は年率3.4%で成長しています。このような、安定成長の市場で成長率を上げるためには、M&Aによるシェアアップが欠かせません。同社も積極的な企業買収を行っています。
2021年5月にナスダック上場企業であるCore Mark社を買収しました。主にコンビニエンスストアに食品(サンドイッチ&パン、サラダ、スナック等)を提供する会社です。
この買収はパフォーマンス・フード・グループにとって非常に大きな規模で、Core Mark社前のパフォーマンス・フード・グループの売上高は269億ドル、一方Core Mark社の売上高は170憶ドルでした。買収により1.6倍の売上高を持つ企業となりました。
また、Core Mark社買収により、コンビニ市場でのシェアがあがるのみならず、これまで手薄であった中西部やカナダもカバーできるようになりました。
コロナ後のリベンジ消費により外食市場は強いリカバリーが期待されます。また、コンビニ市場は長期的に安定成長が予想されています。パフォーマンス・フード・グループは、これらの「安定成長している市場で、M&Aによって市場シェアを拡大する」という、非常にオーソドックスな戦略を実行しています。
会社ウェブサイト
www.pfgc.com
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