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アメリカ成長株:カルマン・ホールディングス(Karman Holdings):ゴールデン・ドーム構想関連企業

鉱工業

アメリカ成長株:カルマン・ホールディングス(Karman Holdings)の概要

カルマン・ホールディングス
Karman Holdings Inc
ティッカーコード:KRMN
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/KRMN/performance

カルマン・ホールディングスは防衛・宇宙領域に特化したシステムソリューションの設計、開発、製造を担うリーディングカンパニーです。
主な顧客は米国政府や防衛プライム企業(国から直接受注する主要な大手防衛企業)であり、ミサイル、防衛システム、宇宙関連(衛星打ち上げ)など、多岐にわたる製品とサービスを提供しています。

同社の事業は以下の3つの柱で成り立っており、それぞれは子会社によって展開されています。

1.高速飛翔体・ミサイル防衛
・米国のミサイル防衛システム向けに、迎撃ミサイルや関連システムの設計・製造を担い、国家安全保障に寄与。
・従来よりも高度な耐環境性、精密分離、軽量高強度の技術が求められる分野に、独自の技術を活用した設計・製造力で強みを持つ。
・ミサイル攻撃から守るための高度で多層的なシステムには、ミサイル技術と宇宙技術の両方が使われており、同社は過去から現在に至るまで重要な部品供給者となっている。
・推進部・機体構造・ノーズコーン・展開システムなどの実績を重ね、重要なプログラムの中核サプライヤーとして位置付けられている。

2.戦術ミサイルと統合防衛システム
・小型かつ高精度な誘導兵器、弾頭、推進システムを設計・量産。
・複数兵器・迎撃システムを指揮・連携させるための統合型プラットフォームを開発。
・部品だけでなく全体システム(ランチャー、推進部、サブシステム)まで一貫供給できる体制を持つ。
・精密誘導ミサイル、小型ロケットおよびミサイル技術、統合防衛システムが含まれる。

3.宇宙・打ち上げ関連
・宇宙空間へ積荷を輸送するためのロケットを設計・製造し、衛星の打ち上げ・展開に必要な技術を提供。
・打上げ用ロケットの段分離装置、積荷格納容器、積荷分離システムなどの構造製品を含む。
・民間・政府の宇宙ミッション向けに、高性能のロケットシステムと積荷保護システムを供給。
・NASAや商業宇宙顧客向けにも事業展開しており、宇宙利用拡大や低コスト輸送ニーズを反映した付加価値の高い技術を持つ。

同社はこれらの事業を通じて、極超音速・戦略ミサイルの防衛、戦術ミサイル統合防衛システム(IDS)、宇宙への打ち上げの3つの優先度の高いマーケットにおける防衛プライム企業への主要なサプライヤーとなっています。
米国では2024年の国防費は前年比で増加し、2025年度も過去最大規模となっており、今後も増額が続く見通しで、防衛予算が年々増額される傾向にあります。

この背景には世界的な緊張の高まりや、ロシアのウクライナ侵攻、中国との競争激化などがあります。この増額は特にミサイル防衛の強化に割り当てられています。
現在、中国、ロシア、北朝鮮といった国々が音速の5倍以上で飛行し、軌道予測が困難な極超音速ミサイルを開発・配備しつつあり、その対抗策としてミサイル防衛の重要性が増しているためです。

この状況の中から登場した“ゴールデン・ドーム”というミサイル防衛構想は、米国を狙うあらゆる飛翔体から国を守ることに注力する政策の象徴的な一環です。これはイスラエルの“アイアン・ドーム”をモデルにした次世代の多層型ミサイル防衛構想です。

ゴールデン・ドームは地上、海上、宇宙に配備されたセンサーや迎撃ミサイルを統合し、発射直後から大気圏再突入後までのミサイルの全段階で迎撃する多層的な防御システムを目指します。
特に、宇宙空間に配備される探知・追跡センサーを重視しており、従来のシステムでは追跡が困難だった極超音速ミサイルにも対応しようとしています。
この構想は、宇宙に配備される迎撃ミサイルのシステム、センサー、次世代ロケット運搬などを多層的に連携して防衛網を強化するもので、合計1,750億ドル(26兆円)規模の長期国家プロジェクトです。

同社はロケットの構造体、積荷の分離システム、推進系の部材などの製造で既に実績を積んでおり、この巨大プロジェクトにおいて新規需要の拡大と長期的な供給契約を獲得し、高い成長を続けていく見込みです。

会社ウェブサイト
https://www.Karman-SD.com

 

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