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アメリカ成長株:FTAIアビエーション(FTAI AVIATION):航空機リースとエンジン整備を提供

産業機械

アメリカ成長株:FTAIアビエーション(FTAI AVIATION)の概要

FTAIアビエーション
FTAI AVIATION LTD
ティッカーコード:FTAI
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/FTAI/performance

FTAIアビエーション社は、航空機エンジンのメンテナンス・修理と部品供給、航空機リースなど航空機関連の幅広い事業を世界中で展開しています。

車のエンジンは車メーカーが製造する場合がほとんどで、トヨタ車のエンジンはトヨタ製、ホンダ車はホンダ製というのが普通です。
一方、航空機のエンジンは航空機メーカーが自作するのは稀であり、外部のメーカーのエンジンを使用するのが一般的です。

航空機のエンジンは車に比べて複雑かつ高性能であるため、設計・開発に莫大な費用と時間がかかるためです。そのため航空機のエンジン整備は航空機メーカーよりもエンジンメーカー、エンジン専門整備会社、独立系整備会社に委託する場合がほとんどです。

同社は主にCFM56およびV2500などのジェットエンジンの整備に特化していますが、CFM56エンジンはボーイング737やエアバスA320などの幅広い航空機に、V2500エンジンはエアバスA320、A321、A319などに搭載されているものです。

同社のエンジン整備事業は子会社であるQuickTurnを通じてサービスを提供しています。
QuickTurnは機体整備の中でも最も時間と手間のかかるエンジンの整備や修理を迅速に行い、業界で最も早いサービスを目指しています。
また、同社のエンジン整備は第三者のMRO(航空機整備修理事業者)に比べてコスト効率が高く、顧客にとって魅力的な選択肢となっています。
同社は航空機エンジンのテスト施設が完備された、年間100回の整備作業が可能なエンジンセンターを持っています。
ここでは高品質な整備サービスが提供されていて航空機エンジンの安全性や信頼性を確保しています。

同社のエンジン整備事業は航空機リース事業と連携しており、航空機を賃借する顧客はエンジンのメンテナンスや修理のための特別な時間枠を利用できます。
また、顧客はエンジン整備サービスを利用する際にさまざまな特典を受けられるため、エンジンの整備作業をスムーズに行うことで運航の効率性と安定性が向上します。
メンテナンス事業に加えて重要な柱となっているのが、この航空機リース事業です。同社は航空会社や航空機運営会社に対して様々なタイプの航空機をリース提供しています。

最近の新空港の建設ラッシュ、経済・観光の活発化などの航空関連事業の拡大により、航空機リース市場は拡大傾向にあります。高額な航空機を自前で保有するよりも需要の増減に合わせて契約できるため、航空会社のリース機の利用が増えています。

航空会社が航空機を購入するには膨大な資金が必要ですが、リース機を使うことで資金を効率的に活用できます。特に新規や成長中の航空会社はリースを通じて運航を拡大するのが一般的です。
航空機の技術は急速に進歩しており、新しい航空機は燃費効率や環境への配慮などで従来の機体よりも優れていますが、航空機のリースを通じて航空会社は最新のテクノロジーを導入しやすくなります。

近年では、格安航空会社(LCC)のリース利用比率が急速に高まっていて、現在では世界を飛び回る航空機の約47%がリース会社の保有となっています。
加えて、旅行者の価格重視の傾向、インターネットの普及、航空規制緩和などの後押しで、LLCが世界で急激に増加しており、航空機リース市場の成長はさらに加速しています。

活況の航空業界ですが、今年の1月に米アラスカ航空が運行するボーイング737型機の非常ドアが飛行中に吹き飛ぶ事故が発生し、世界中に衝撃が走りました。
この事故をきっかけにボーイング社のずさんな点検作業が明るみに出ることになり、航空機の安全性への信頼が揺らぐ事態になりました。

多くの人々に衝撃を与えたことで整備の重要性が再認識された結果、整備事業の規制が強化される可能性が高まっています。こうした流れは航空機整備の需要増加につながり、同社のような航空機の整備事業者には有利に働くかもしれません。
ただし、厳格化される整備には時間とコストがかかるようになるため、関連事業者の負担増になるのは確実です。

航空業界には効率化・コスト削減を追求しつつも安全性には十分に配慮し、利用者の信頼を裏切らないよう誠実な努力を続けて欲しいものです。

会社ウェブサイト
https://www.ftaiaviation.com/

 

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