アメリカ成長株:アレジアント・トラベル(Allegiant Travel)の概要
アレジアント・トラベル
Allegiant Travel Company
ティッカーコード:ALGT
上場市場:NASDAQ
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/ALGT
アメリカのコロナ新規感染者は、ワクチン接種の進展もありピークから比較すると激減しています。フロリダでは、春休みを利用して集まった若者が、夜間に大騒ぎをして問題になるなど、「鬱屈された生活からの解放」による爆発的な消費の先駆けが起こっている可能性があります。
日本のGo Toは成功とは程遠い結果となりましたが、「旅行への潜在的需要」が非常に強かったことは証明されました。米国でも 今後「旅行需要」の回復が期待されます。しかし、現時点では米国・英国・イスラエルといった非常に限られた国だけが、「ワクチンによるコロナからの解放」を勝ち取っているため、「メインは国内旅行」にならざるを得ません。
今回紹介するアレジアント・トラベル社は、傘下にアレジアント・エアーという「格安航空会社」を持つ、レジャー関連企業です。航空会社以外にもホテル等のレジャー施設も経営しています。
同社のビジネスモデルは、以下のようなものです。
1.ビジネス客は無視して、国内旅行の観光客に焦点を当てる
上述したように、今後アメリカの旅行需要は回復しますが、メインは国内旅行となるため、同社の「国内旅行に焦点を当てる戦略」は追い風と受けます。
2.他社が運航していない都市間のラインに特化
同社の航路は全米に521ルートもあるのですが、ほとんどは中小都市+リゾート地です。97都市の都市間を繋ぎ、30のリゾート地域を対象としています。
このような中小都市やリゾート地域は、フライトが非常に少なく、当社の路線のある都市の内「1週間に2フライト」の都市は、ピーク時でも60%、オフピークでは80%近くとなっています。非常に競争が低い市場に焦点を当てています。
3.中古の中型機の利用に特化して、効率化を図る
利用している飛行機は、エアバスA320(177席および186席)、A319(156席)の3種類の中型飛行機に集中しています。しかし、顧客満足度は良好で、NPS(ネット・プロモーター・スコア)は2019年時点で60%と非常に高くなっています。
航空業界のコロナによるダメージは甚大なもので、日本のANAや日本航空の場合、2021年3月期は、「通常の利益の3年分~5年分」の損失が出てそうです。4月以降もまだまだ通常のレベルには戻りそうにありません。
しかし、アレジアント社の場合は、上記のビジネスモデルの効果もありダメージが非常に軽微でした。2020年1年間の損失は、前年度の利益分とほぼ同水準=1年間分だけでした。低コスト且つ顧客からの推奨度の高いサービスを提供しているアレジアント社は、「アメリカ国内旅行の回復」というマクロ的な追い風を受け、さらに成長が期待される会社と言えます。
会社ウェブサイト
https://www.allegiantair.com/
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