アメリカ成長株:AAONの概要
AAON
AAON, Inc.
ティッカーコード:AAON
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/AAON/annual
AAON社は商業・住宅用建物のための冷暖房・換気の空調機器全般、ヒートポンプ、熱交換器などの設計・製造を行っています。
室温を上げ下げするには当然エネルギーが必要で、電気・ガス・石油を消費しますが最近の燃料費高騰で空調費の上昇が問題になっています。エネルギーの消費は維持コストと環境負荷に直接関わるため、両方の面から省エネルギーが求められます。
そこで有効となるのがヒートポンプと呼ばれる熱交換システムです。
熱には高温から低温へ移動する性質があり、ヒートポンプは熱媒体を介して自然に存在する熱を冷暖房に利用することでエネルギー消費を抑えます。
室内が暑い時は大気よりも低温の地中や水中から冷気を送り、寒い時は室外の空気から熱を集めて室内に送ります。
ヒートポンプによる省エネルギーは温室効果ガス排出削減にも貢献するとIEA(国際エネルギー機関)も認めていてEUでも推奨されています。
北米でのヒートポンプの利用はここ10年で倍近く伸びていて、今後このペースを超えて来るとの推測もあり、地熱・水熱・空気熱源ヒートポンプを扱う同社には追い風となっています。
またもう一つ同社の後押しになっているのはコロナパンデミック以降、感染症対策のために屋内の換気が奨励されていることです。
実際コロナが大流行していた真っ最中に仮設病院、隔離施設、医療機器製造工場などに空調・換気システムを提供してきた実績が同社にはあります。
ウィズコロナに舵を切った現在、米国ではCDC(米国疾病予防管理センター)もマスクやアクリル板よりも屋内の換気を重視しています。
ただし、従来の空調・換気システムではウイルス対策には不十分で、かえってエアロゾルを広めてしまう恐れがあります。
同社の換気システムは外気導入、フィルタリング、空気消毒、湿度管理などの対策によりエアロゾルで汚染された空気を循環・拡散させません。
今回のコロナ騒動は収束に向かっているようですが、今後もエアロゾル感染を引き起こすコロナ変異種、SARS、MERSのようなウイルスが大流行する可能性もあり、屋内の空調・換気には感染症対策が必須となっていくでしょう。
同社はコロナパンデミックの中で業績を伸ばしましたが、こういう企業はたいていコロナ収束と共に勢いを失っていくものです。
しかし、燃料費抑制と環境保護のための省エネルギーや感染症対策のための換気システムの需要は今後も続くと考えられることから、同社の場合にはそうはならずに済みそうです。
会社ウェブサイト
www.aaon.com
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