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アメリカ成長株:パワー・インテグレーションズ(Power Integrations):電気変換システムの製造会社

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アメリカ成長株:パワー・インテグレーションズ(Power Integrations)の概要

パワー・インテグレーションズ
Power Integrations Inc.
ティッカーコード:POWI
上場市場:NASDAQ

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/POWI

電気はその用途によって、電圧、周波数、力率(消費電力÷皮相電力)、直流・交流、等の変換が必要になります。電気を変換する装置を「電力変換システム」と言います。

電気には直流と交流があります。直流は電池などから流れてくる、「電気の流れが固定された電流」です。一方、交流は家庭のコンセントから流れる、「プラスとマイナスが交互に変化する電流」です。交流は波の形、波の頻度(周波数)、波の大きさ等、様々な形があります。

この直流と交流ですが、発電→送電→使用、というそれぞれのステージに直流と交流があって、複雑です。

発電の場合、タービンによる発電(回転式の発電機、水力・火力・原子力)は交流の発電です。一方太陽光発電は、直流の発電になります。

送電は、交流がメインです。これは「遠距離からの送電コストが安く、変圧が容易」なためです。(電力=電流×電圧なので、変圧器で大幅に電圧を上げると、反比例して電流が大幅に減少します。送電コストは電流の2乗に比例するため、「高電圧&低電流」で送電する方が経済的なためです)

一方、使用する方法も、「直流しか動かない」「交流しか動かない」といった性質を持ちます。例えば、パソコンは直流でしか動きません。逆に、洗濯機やエアコンなどは、「自分にあった形の交流」で動きます。照明については、白熱電球は直流でも交流でも大丈夫ですが、LEDは直流だけしか使えません。

パワー・インテグレーションズ社は、このような「電気変換」のための集積回路やダイオード等の電気変換システムを製造している会社です。特に、高電圧の電気変換システムに特化した会社です。競争力の源泉は「変換に伴うロスの少なさ」と「変換後の形の正確さ」となります。

同社製品の用途は、下記の通り非常に広範囲におよびます。
1)AC-DC電源
スマートメーター、家庭用電化製品、工作機械、USB-PD(パワーデリバリー)、IOT

2)LED照明
スマート照明、街灯、工場用照明、LEDチューブライト、商業用照明

3)ゲートドライバー
送電、太陽光および風力発電システム、電気自動車

4)モーター・ドライバー
各種モーターの駆動装置

1988年に創業され、1997年にIPOしています。この数年売上高は横ばいであり、やや成長力が陰っていましたが、昨年一つ大な問題が解決しました。同社の持つ特許についてオン・セミコンダクター(ティッカーコード:ON)と長年法定闘争をしてきましたが、2019年10月に勝利し、1億7500万ドルの支払を受けたことです。

高電圧領域の電気変換装置という、今後も成長が期待される分野の「小粒ながらも特化した専門業者」として、注目しています。

会社ウェブサイト
https://www.power.com/

 

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