アメリカ成長株: JBTマレル(JBT Marel):食品技術自動化システムメーカー

アメリカ成長株:JBTマレル(JBT Marel):食品技術自動化システムメーカー

JBTマレル
JBT Marel Corp
ティッカーコード：JBTM
上場市場：NYSE（ニューヨーク証券取引所）

業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/JBTM/performance

JBTマレル社は、多様な食品・飲料産業の製造工場向けに高度な食品加工技術を提供するグローバルなソリューション・サービスプロバイダーです。

今年の1月に、食肉や魚介類などのタンパク質加工市場で大きなシェアを持つMarel社と合併し、社名をJohn Bean Technologies CorporationからJBT Marel Corporationに変更しました。

この合併は、
・市場の拡大：回復力があり、成長している食品・飲料市場へのより大きな参画。
・ソリューションの拡充：より広範なソリューションを提供し、成長を加速するための魅力的なプラットフォームを構築。
・サービスの向上：グローバルな販売とサービスネットワークの規模を広げることで、顧客ケアのサービス地域拡大とサービスレベル向上を実現。
・デジタル化：Marel社のMES（製造実行システム）と同社のOmniBlu（工場・設備の運用・保守の効率化、データ分析、プロセス最適化ツール）を組み合わせることで生産、設備管理、サービスのデジタル連携を進め、顧客工場の効率、収益、保守パートナーシップを強化。
・規模による利益拡大：運営効率の向上と運営コストの削減に加え、追加販売による売上高の引き上げ。

などの戦略に基づいて行われました。

合併後は以下のような事業を世界の30カ国以上の地域にグローバル展開しています。

1.加工工程技術と機器
・粉砕、成形、コーティング、揚げ、混合、調理、冷凍、検査、計量、包装などの食品加工工程をカバー。
・食肉類、魚介類、果物、野菜、ペットフードなどの市場向けに多様な加工技術・装置を提供。
・食品・飲料の一次から二次加工、付加価値加工まで幅広い設備を提供し、加工効率を向上させ、品質を改善し、安全を確保。

2.オートメーション（自動化・搬送システム）
・無人搬送車（AGV）やロボットによる工場・倉庫向けの原材料や製品の取扱全般を自動化。
・完全一貫生産ラインの提案と統合システムを提供。
・物流から医療施設向けまで幅広い領域をサポート。

3.ソフトウェア・デジタル化
・製造実行システム、ライン制御、プロセス制御、機器性能・稼働監視。
・トレーサビリティ、品質管理、予測保守等のソフトウェアソリューション。
・IoT（モノのインターネット）活用による工場のデジタル化推進、稼働率向上の支援。

4.アフターサービス・サポート
・1,700人超のサービス技術者による機器保守・メンテナンス支援をグローバルに提供。
・リモート監視や予知保全による故障防止と稼働時間の向上。
・部品供給・サービス拠点の拡充により、サービス提供の所要時間を短縮。

以上のような事業を通じて、食品加工装置と自動化システムを軸に、デジタル化とサービス体制を融合させ、グローバルな食品産業の効率化と品質向上に貢献しています。

Marel社との合併は、ソリューションの統合、デジタル化の推進、収益の拡大、成長の加速、顧客満足度の向上、持続可能性の推進などを実現すると見込まれています。
中でも、この合併の最大の効果は、両社の持つ技術、製品、サービス、グローバル拠点、人材といった経営資源の統合・補完によって、食品・飲料業界各分野の顧客に“より広範かつ一貫したトータルソリューション”の提供ができるようになった点です。

これにより、顧客ニーズの多様化や高度化に迅速かつ的確に対応できるだけでなく、各市場の特性や規模に合わせてカスタマイズされた提案も可能となり、一層の事業競争力の向上が期待されます。

近年は、世界的な人材不足、コスト高騰、食の多様化対応を受け、工場プロセスの自動化やデジタル化推進が活発化しています。
また、廃棄物削減、CO2排出抑制、エネルギー効率改善の社会的要請が強く、同社のソリューションはこれらを支援する機能も強化されています。
こうした背景も同社の事業を後押ししており、社会のニーズに応えつつ、生産効率向上やコスト削減、品質管理の高度化を助け、顧客企業と長期的な関係を構築していくことで、同社は持続的な成長を実現できると期待されています。

会社ウェブサイト
https://www.jbtc.com/