アメリカ成長株:グローバス・メディカル(Globus Medical):筋骨格系テクノロジーのリーダー
グローバス・メディカル
Globus Medical Inc
ティッカーコード：GMED
上場市場：NYSE（ニューヨーク証券取引所）
業績についてのリンク
グローバス・メディカル社は、筋骨格系疾患を持つ患者の生活の質を向上させるためのイノベーションを提供する医療機器メーカーです。
筋骨格系疾患は筋肉、骨、関節、靭帯、腱などの筋骨格系に影響を与える病気で、痛み、可動域の制限、機能障害を引き起こします。
一般的な筋骨格系疾患には関節炎、骨粗鬆症、椎間板ヘルニア、筋肉・靭帯の損傷などが含まれます。
同社は2023年3月にNuVasive社と合併したことで、医療従事者への教育やトレーニングプログラムを強化し、以前より包括的な筋骨格系処置ソリューションと先進技術を提供できるようになりました。
同社のソリューションをまとめると以下のようになります。
・製品ポートフォリオ
脊椎ソリューション：脊椎固定インプラントや低侵襲手術用機器を含む、幅広い脊椎関連製品。
整形外科ソリューション：関節インプラントや外傷治療関連製品など、整形外科分野向けの製品。
神経モニタリングシステム：手術中の神経機能をモニタリングするための先進的なシステム。
・先進技術
ロボットナビゲーションシステム：精度の高い手術を支援するためのロボット技術。
イメージングソリューション：CT機器などの画像診断機器も含まれる製品ラインナップ。
・特徴的な製品
MAGECシステム：主に小児の脊椎側弯症（スコリオシス）の治療に使用される医療機器で、成長期の子供たちに対して脊椎の成長を促しながら、側弯の進行を抑えることを目的としている。
XLIF（eXtreme Lateral Interbody Fusion）：体の横側から背骨にアクセスする側方アプローチ法による低侵襲脊椎固定術のためのインプラントシステムで、早期の社会復帰を可能にする。
CREO AMPスタビライゼーションシステム：外傷、変性疾患、腫瘍、脊椎側弯症などの脊椎疾患に対して頸椎以外の脊椎を一時的に固定し、骨癒合を補助するシステム。
この中では特に画期的な同社独自の技術としてMAGECシステムが挙げられます。
これは成長期の子供の脊柱側弯症の治療に使用される磁気制御式の脊柱伸延システムです。
内蔵された磁石を利用して手術後に外部から非侵襲的に装置を拡張できるもので、定期的な手術を行うことなく脊椎の成長に合わせて装置の長さを調整できます。
これらの製品とソリューションを通じて、整形外科分野における幅広いニーズに対応し、患者の治療成績向上と早期回復を支援しています。
同社は最新の技術を活用した手術支援システムや、低侵襲手術を可能にする器具の開発に注力しており、外科医の手術精度を高めるとともに患者の負担を軽減しています。
また、医療従事者向けの教育プログラムを提供し、最新の治療法や技術の習得をサポートしています。
これにより、医師たちはより効果的な治療ができるようになり、患者の側も安心して治療を受けられる環境が整います。
筋骨格系テクノロジー市場は成長しており、脊椎・外傷の治療技術と器具、人工関節、画像診断、手術ナビゲーション、ロボット工学などの分野で高い成長が見込まれています。
市場の拡大要因として、人口の高齢化とそれに伴う筋骨格系疾患の増加、特に骨粗鬆症や関節炎の有病率が高まっていることが挙げられます。
さらに、3Dプリンティングやロボット支援手術などの技術革新が治療の精度と効果を向上させていることが市場成長につながっています。
同社はこうした成長市場において、今後も医師や患者のニーズに応えるための新しい治療技術と器具の研究開発に力を入れていく方針です。
また、業界内の主要企業であるNuVasive社との合併により、筋骨格系テクノロジーのリーディングカンパニーとしての地位を確立し、治療技術の向上や医療従事者の教育に貢献していくことになるでしょう。
会社ウェブサイト
https://www.globusmedical.com/
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