アメリカ成長株:オスカー・ヘルス(Oscar Health)の概要
オスカー・ヘルス
Oscar Health Inc
ティッカーコード:OSCR
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/OSCR/performance
オスカー・ヘルス社は、個人向け医療保険を提供する健康保険会社で、革新的な保険プランを開発・提供しています。
現在提供されている同社の商品やサービスには、以下のようなユニークなものがあります。
・言語パーソナライズされたプラン
HolaOscarは、スペイン語話者向けのカスタマイズされたプラン
・予防ケア無料プラン
年次健康診断、ワクチン接種、血液検査などの予防ケアが無料のプラン
・企業向けプラン
ICHRAは、従業員が自分に合ったプランを選択できる企業向け医療給付制度
・高度なテクノロジープラットフォーム
+Oscarは、AI(人工知能)とデータ解析の活用によりレセプト処理の自動化、予防医療の促進、薬剤コスト削減、アポイントメント効率化などを実現
・慢性疾患に特化したプラン
Breathe Easyは、COPDや喘息などのアメリカで主要な呼吸器疾患を持つ個人のニーズに対応するプランで、Diabetes Careは、糖尿病のメンバーに対して、低費用負担、効果の高い臨床サービス、無制限の検査用品を提供するプラン
こうした革新的な製品を投入することで、個人・家族の健康増進と経済的負担軽減を目指し、従来の医療保険業界に変革を起こそうとしています。
現在米国には、日本の国民皆保険のような国民全員をカバーする公的な健康保険制度はありません。その代わりに高齢者・障害者が対象の“メディケア”と、低所得者が対象の“メディケイド”という2つの公的保険があります。
2010年に制定されたオバマケアは民間健康保険に加入しやすくするための制度で、公的保険ではありません。
メディケア・メディケイドから漏れる多くの現役世代は自ら保険会社と契約する必要があります。
保険会社には公的保険でカバーされない部分を補完し、多様な選択肢とサービスを手頃な価格で提供することが求められます。
同社は予防ケアが無料のプランや従業員に選択の自由を与える“ICHRA”など、従来の保険にはなかった斬新な商品ラインナップを投入し、多様な選択肢を提供しています。
また、AIやデータ解析を活用したデジタルプラットフォーム(+Oscar)により、手頃な価格でより良質なサービスを提供し、業務の最適化や新しいケアモデルの開発と実装を実現しています。
こうした取り組みを通じて公的保険が及ばない個人健康保険市場において、革新的でありながら手頃な価格の保険サービスを提供することで、その隙間を埋める存在となっています。
自分の健康を守るためには欠かせない存在となった健康保険ですが、初期の民間健康保険は主に加入者が医療サービスを受けた際に支払った費用を補償するだけでした。
しかし、その役割は時間とともに進化し、現在ではオンライン診療、予防医療、健康管理プログラムの提供などのより広範なサービスに広がっています。
このような付加的なサービスは、加入者の健康を増進して医療費を抑える効果があり、保険会社の支払い負担を減らすことにつながります。
もちろん加入者側としても医療の世話にならず健康で暮らせるに越したことはありません。
この健康保険サービスの進化は保険会社と顧客双方にとって有益となるもので、業界全体にポジティブな影響をもたらしています。
健康保険であるがゆえに、顧客の健康の積極的なサポートは保険料の支払額の抑制につながり、顧客満足度の向上と自社の増益を同時に達成できるのです。
最近は様々な分野でデジタル化が進んでいますが、より一層満足度の高い新しい保険サービスを提供していくためにも、AIやデータ解析のような最先端のデジタル技術が欠かせません。
同社は今後、個人市場でのシェア拡大、技術プラットフォーム事業の拡大、顧客体験の更なる向上を目指すとしており、革新的な製品・サービスと先進テクノロジーを武器に健康保険業界における存在感を一層高めていく構えです。
会社ウェブサイト
https://www.hioscar.com/
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