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アメリカ成長株:ミラティ・セラピューティックス(Mirati Therapeutics)がん免疫療法の欠点を補う併用療法を中心に抗がん剤を開発

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アメリカ成長株:ミラティ・セラピューティックス(Mirati Therapeutics)の概要

ミラティ・セラピューティックス
Mirati Therapeutics Inc
ティッカーコード:MRTX
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/MRTX

 ガン細胞は毎日のように体のどこかに発生しているのですが、それでも健康な人がガンにならずに済んでいるのは“免疫”によって小さなうちに排除されるためです。“がん免疫療法”は、この人体が元々持っている“免疫”を利用するものです。

ガン細胞に対して正常に免疫が働いていれば問題ないのですが、厄介なことに中には免疫を回避するシグナルを出して生き残るガン細胞があって、これが生命を脅かすようなガンに成長してしまうことになります。この“免疫回避シグナル”を妨害し、自身の免疫を使ってガンをやっつけてしまおうというのがチェックポイント阻害剤です。

しかし薬剤耐性菌のように、チェックポイント阻害剤が効かない“耐性”を持ったガン細胞が出てきてしまうことがあります。これは免疫回避シグナルを出す代わりに物理的な壁を作って免疫細胞からの攻撃に耐える戦法に切り替えてくるというものです。

これに対抗するためにはバリアを作ることを妨害する必要があり、幸いチロシンキナーゼ阻害薬という薬が有効であることが分かっています。そこで、チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害薬を併用する方法(併用療法)が考案され臨床実験が進められています。

同社は現在以下の薬剤の組み合わせで併用療法を試験しています。

・シトラバチニブ(チロシンキナーゼ
阻害薬)+ニボルマブ(チェックポイント阻害剤)
肺がん(フェーズ3)
膀胱がん(フェーズ2)
腎細胞がん(フェーズ2)

・シトラバチニブ(チロシンキナーゼ阻害薬)+チスレリズマブ(チェックポイント阻害剤)
肺がん、腎細胞がん、肝細胞がん、胃がん、卵巣がん、その他(フェーズ2)
※臨床実験はフェーズ1から始まり、フェーズ3を終えた段階で承認され医療薬として発売されます。

がん免疫療法は2018年にノーベル医学生理学賞を受賞した研究が基になっており、画期的な治療法として期待が高まりましたが、薬剤耐性が出やすく一部の患者にしか効かないという問題点が浮上していました。

しかし、この欠点を補うことができる併用療法の登場によってがん免疫療法は大復活を遂げたという印象があり、この手法がその他の薬剤耐性の壁にぶつかっている抗がん剤、抗ウイルス薬、抗生物質にも広がっていくことになるかもしれません。 

会社ウェブサイト
www.mirati.com

 

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