アメリカ成長株:スーパー・マイクロ・コンピュータ(Super Micro Computer)の概要
スーパー・マイクロ・コンピュータ
Super Micro Computer Inc
ティッカーコード:SMC
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://finance.yahoo.co.jp/quote/SMCI/annual
インターネットが利用されるようになってから久しくなりますが、スマホが普及してさらにデジタル化が進みオンラインサービスの利用が加速しています。
現在は、SNS、通販、リモートワーク、ビデオ会議、動画視聴、ネット銀行、オンライン決済など様々なインターネットを介したサービスが提供されるようになりました。
こうしたオンラインサービスは、サーバー、マザーボード、周辺機器などのハードウェアによって支えられています。
今回紹介するスーパー・マイクロ・コンピュータ社は、GPUシステム、AIシステム、ストレージシステム、サーバーなどのネットワーク関連のハードウェアメーカーです。
世界中に拠点を持ち、各地で製品とサービスを提供するグローバルテクノロジーリーダーとなっています。
同社は“Better Faster Greener(より良く、より速く、より環境に優しく)”をスローガンに、以下のような戦略によってグローバル市場で競争力ある製品を提供することを目指しています。
・製品ラインの拡大
人工知能・ディープラーニング分野、およびHPC(高性能コンピューティング)関連製品の増強
・技術革新
NVIDIA、Intel、AMDなどの大手半導体メーカーとの密接なパートナーシップで得られる最新のテクノロジーを活用した製品の高性能化
・グローバル展開
アメリカ、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカなど世界中に拠点を展開
・カスタマーサポート
世界中の顧客に24時間体制で対応し、設定、保守、トラブルシューティングサービスを提供
・持続可能性
高効率冷却システム、高効率電源、省電力サーバーによる省エネルギー化
同社の製品は、私たちが日常的に利用する便利なオンラインサービスやクラウドストレージのためのデータセンターには欠かせないものです。
その他にも医療分野や科学研究などの社会的に重要な分野に利用されていて、革新的な研究や高度な解析、大規模なデータ処理などに貢献しています。
人工知能は以前から利用されていましたが、画像生成AIの“Stable Diffusion”や最近話題の“ChatGPT”の登場で一気に注目され、一般に広く普及するようになりました。
人工知能の利用は、検索代行や文章作成にとどまらず、ビジネス、法律、医療、学術分野での利用が広がっています。
大きな可能性を秘めているがゆえに期待と注目を集め、人工知能分野への参入が相次いでいて、ハードウェアとソフトウェアの両面で熾烈な開発競争が繰り広げられています。
比較的に参入しやすいソフトウェアと比べると、ハードウェアには技術的なノウハウ、資本投資、大規模な生産施設、物流ネットワークなど高いコストと技術的なハードルがあり、圧倒的に参入障壁が高くなっています。
その点、同社には30年の歴史があり、製品ラインの拡大、技術革新、グローバルな展開を続けていて、製品の品質、信頼性、パフォーマンスに優れた同社の製品は多くの顧客から支持されています。
最近は環境に配慮した“グリーンIT”の取り組みを進めていて、省エネルギー化に注力しています。
人工知能やディープラーニングのような複雑な計算を繰り返す処理は電力を多く消費しますが、AIモデルが進化していくとさらに増えると考えられるため省電力化は特に重要になります。
また、仮想通貨を獲得するためのマイニングという計算処理も電気を大食いすることで有名で、高い環境負荷への批判もあります。
新しく登場するIT技術の多くは高度な計算処理に依存していて、より多くの電力を消費する傾向にあり、省エネルギー化された同社のハードウェアの需要は今後ますます高まっていくことになるでしょう。
会社ウェブサイト
www.supermicro.com
コメント