アメリカ成長株: コーン・フェリー(Korn Ferry)の概要
コーン・フェリー
Korn Ferry
ティッカーコード:KFY
上場市場:NYSE
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/KFY
コロナ後は、大きな人材移動が起こると予想されています。
コロナ禍はリモート勤務や社会全体のDX化などを一気に加速しました。通常なら数年かかる変化が、短期間にかつ否応なく進みました。
そして、コロナ禍に対する企業の適応が、「必要な業務や人材」「あまり必要でない業務や人材」を明確にしました。このため、今後経済が正常化するにつれて、大きな人材移動が起こると考えられています。特に、人材の流動性の高い欧米社会においては、顕著になると思われます。
今回紹介するコーン・フェリー社は、世界的に展開する大手人材コンサルティング会社です。
売上構成は:
経営陣の人材紹介:37%、プロフェッショナル人材の紹介:24%、人事コンサルティング:25%、デジタルサービス:14%となっています。
また地域別では、北米:52%、欧州・中東・アフリカ:28%、アジア・パシフィック:17%、ラテンアメリカ:3%です。
産業別では、製造業:25%、ライフサイエンス・ヘルスケア:20%、金融:18%、IT:16%、消費財:14%、教育機関・NPO:7%となっています。
ところで、人材コンサルティング会社といえば、「ヘッドハンター」「人材エージェント」を想像します。しかし、同社の場合は、会社人事や評価システム、人材紹介まで、非常に幅広いサービスを提供しています。
具体的には、コーン・フェリー社は次のようなサービスを提供しています。
1)組織分析
事業環境と事業戦略から、あるべき仕事の仕方・プロセス、そして必要とされる組織についての分析・提案を行います。
AIを活用することで、社会の動きにクライアント企業の人材や組織が対応しているのかを評価するクラウドサービスも提供しています。
特にコロナ後の社会変化は大きく、商材・サービス内容自体も変化する可能性もあります。当然ながら、会社の事業プロセス、意思決定プロセスを含め、会社組織全体の変化が求められるケースが増えます。
2)人材分析
組織の最適化は、必要とされる人材と既存の人材とのギャップを明確にします。
外部からの新規採用とともに、社内教育や評価・報酬制度についても変革が求められます。優秀な人材を退社させないようにする、健康面からのチェック(鬱になっていないか?)等も必要です。
3)人材エージェント
経営陣やプロフェッショナルのヘッドハンティング業務です。組織と人材コンサルティングを行うことで、クライアント企業が本当に必要な人材を定義し、採用することができます。
顧客企業の人事・組織全般を分析し、最適解を提案し、その具体化のための人材紹介という同社のアプローチは、コロナ後の大きな社会変革をフォローの風としているようです。
2020年~2021年前半はコロナにより大幅な減収となりました。しかし、2021年2月-4月期の売上高は対前年同期比26%増加、さらに2021年5月-7月期は70%と急増しています。EBITDAは2020年に悪化していたため、そのリカバリーはすさまじく、対前年同期比で2021年2月-4月期は+62%、2021年5月-7月期は10倍近くになっています。
これから起こる大きな人材移動で一段と成長すると期待されています。
会社ウェブサイト
https://www.kornferry.com/
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