アメリカ成長株: オールスクリプツ・ヘルスケア(Allscripts Healthcare)の概要
オールスクリプツ・ヘルスケア・ソリューション
Allscripts Healthcare Solutions, Inc.
ティーカーコード：MDRX
上場市場：NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/MDRX
イリノイ州シカゴに本社を置く、ヘルスケアITソリューションを提供する企業です。1986年に設立されました。2018年度の売上は17億4996万ドル、従業員は9,500人です。
オールスクリプツは医師や病院、政府機関、薬局などのヘルスケア業界に向けたITソリューションを提供しています。全米にオフィスを構え、アメリカの他にもオーストラリアやシンガポール、イスラエル、イギリスなど世界中に拠点を設けています。
オールスクリプツが提供するソリューションの1つとして、電子健康記録（EHR）があります。EHRはElectronic Health Recordの略称で、過去の病歴や診断結果、処方された薬剤データなどの患者の健康情報をデジタルで管理します。デジタル化により担当医師や医療機関が変わった場合でも情報の共有がスムーズに行え、患者自身でも健康状態を手軽に確認できるようになります。
同社の製品で特徴的なのは、患者の健康管理だけでなく、医療に伴う財務や運用業務にも焦点を当てていることです。医療は病院の予約受付から始まり、診療管理や請求処理など、診療以外の業務も多数存在します。しかしそれらの業務は医療行為における副次的な業務であり、その業務負担が大きくなるほど、医療に割ける時間は少なくなります。
そのような課題を解決するため、同社の製品では診療の適切なスケジューリング、請求と支払い状況の可視化、電子文書によるプロセスの自動化など、医療に伴う財務・運用業務を効率化し、本質的な医療に集中することができるようにしました。
医療機関における業務の効率化は日ごとの診療数にも関わってくるため、患者としてもより診察を受けやすくなります。
製品の利用にあたってのトレーニングも豊富です。EHRの利用方法・活用ノウハウから新入社員向けのトレーニング、収益サイクル管理などもサポートしており、経験豊富なインストラクターによるトレーニングも受けることが可能です。このようなIT製品を活用できることが、IT業界に関わらず医療現場においても重要な要素となっています。
2019年、オールスクリプツはアメリカのビジネスコンサルティング会社であるFrost＆Sullivanによって、健康管理ソリューションにおけるベストプラクティス賞を受賞しました。
製品は世界中の3,400の病院および75,000の診療所で採用され、1,600万人の患者の健康記録を管理する規模となっており、ヘルスケアソリューションのリーダーとして業界を牽引しています。
近年、ヘルスケア業界におけるIT化はGAFAでも投資を加速しており、注目されている分野です。特に日本においては少子高齢化が進行しており、医療の効率化やAIによる医療の高度化は需要が大きく、各社が力を入れて取り組んでいます。
オールスクリプツはEHRをはじめとしてITによる医療の革新を行っており、今後も同社の活躍が期待されます。
会社ウェブサイト
https://www.allscripts.com/
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