アメリカ成長株:キャセラ・ウェイスト・システムズ(Casella Waste Systems)の概要
キャセラ・ウェイスト・システムズ
Casella Waste Systems, Inc.
ティッカーコード:CWST
上場市場:NASDAQ National Market System
業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CWST
日本では毎日大量に出るゴミが大きな社会問題となっていますが、アメリカのゴミの量は日本の5倍以上です。さらに、これに下水に捨てられる生ゴミも含めるともっと多いとも言われていて、実際アメリカは世界でもワースト1位のゴミ排出大国という不名誉な地位に甘んじています。
国内に広大な土地があるためアメリカでのゴミ処理はコストがかかる焼却処分よりも埋立処分が中心でしたが、最近では国際的な環境保護の高まりもあって廃棄物のリサイクルも重視されるようになってきました。
キャセラ・ウェイスト・システムズ社は1977年からリサイクル事業を始めていて、環境問題の取り組んでおり、リサイクルにあまり積極的とは言えないアメリカにおいてこの分野のパイオニアです。米国の北東地域の6つの州(バーモント、ニューハンプシャー、ニューヨーク、マサチューセッツ、メーン、およびペンシルベニア)で事業展開をしています。
同社のサービスは個人の住宅から中小企業、大組織までを網羅し、それぞれの規模に合わせた廃棄物収集、リサイクル、エネルギー源としての利用、埋め立てまでを請け負います。
そのままでも使えるものは再利用に、新しいものを作る原料やエネルギーとなるものは取り出して加工・処理工場へ、そして最終的に残った利用価値のないものだけを埋立処分にまわすというものです。売上のウェイトでみれば、半分が「ゴミの回収」、1/4が「ごみの処理」そして、残り1/4が「下水処理、リサイクル、その他」となっています。
日本ではゴミ収集は全て地方自治体が行う公共事業ですが、アメリカでは地域によっては公共サービスとして提供されない分税金も安くなるシステムになっています。その場合には個人で同社のような民間ゴミ回収業者と契約する必要があります。公共サービスと言っても民間委託がほとんどであり、同社も自治体のゴミ回収業務を請け負っています。
近年環境意識が高まっていることやSDGs(持続可能な社会)が盛んに言われるようになってきたことが、同社のような古くからリサイクルを手掛けてきた企業にとっては追い風となっています。売上高は安定成長しており、特にここ数年は年率二桁の売上高成長となっています。
また事業の性格上、ごみの処理価格=コスト+一定の利益を上乗せする、となるため、EBITDAマージンは20%で安定しています。「ゴミ処理」という地味ですが、社会には不可欠な事業を行う、成長企業です。
リンク
www.casella.com
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