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アメリカ成長株:エラスティック(Elastic): データ検索と解析をリアルタイムで行えるオープンソースソフトウェアを提供

IT

アメリカ成長株:エラスティック(Elastic)の概要

エラスティック
Elastic NV
ティーカーコード:ESTC
上場市場:NYSE(ニューヨーク証券取引所)

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/ESTC

カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置くソフトウェア開発企業です。データ検索と解析をリアルタイムで行えるオープンソースソフトウェアを提供しています。2012年にオランダのアムステルダムで設立され、2018年にニューヨーク証券取引所に上場しました。2019年度の売上は4億2762万ドル、従業員は635名です。

オープンソースソフトウェアとは、OSSという略称で呼ばれることが多く、ソフトウェアのソースコードが利用者の目的を問わず無償で提供され、利用や改変・再配布が自由に認められているソフトウェアです。

身近なところでは2020年6年に厚生労働省から公開された「COCOA – 新型コロナウイルス接触確認アプリ」もOSSによって開発されたソフトウェアの一つです。なお類似のソフトウェアとしてフリーソフトがありますが、こちらはOSSとは異なりソースコードが公開されてなかったり、改変や再配布が認められていません。

OSSにはどんなメリットがあるかというと、ソフトウェアの中身であるソースコードを公開することによって、そのOSS開発チーム以外の第3者のエンジニアから改善提案や修正するための具体的なソースコードを提供してもらうことができ、ソフトウェアの機能改善やバグ改修・セキュリティ向上に役立てることができます。

また利用者側としては、ソフトウェアの内部で何が行われるかが分かるなど透明性があり、誰でも機能が検証可能なことによって信頼性が高いことが挙げられます。先に紹介したCOCOAにおいてもOSSを採用した一つの要因であると言われています。

エラスティック社では「Elasticsearch」というデータ検索・解析をリアルアイムで行えるソフトウェアをそのようなOSSとして提供しています。なおこのソフトウェアを同社が提供するクラウド上で実行したり、セキュリティ機能や24時間365日のサポートなど、機能の追加やサポート体制によって収益化を行っています。

Webサービスにおいて検索ならびにページの表示速度はユーザーの離脱率・直帰率に大きく影響します。Googleよるとモバイルサイトの読み込みに3秒以上かかると53%が閲覧をやめて離脱すると言われています。Elasticsearchの検索システムでは、全文検索エンジンという入力したキーワードをもとに目的のキーワードを含む情報を探し出す仕組みを利用していますが、Elasticsearchはこの全文検索エンジンを独自に開発することで検索結果の表示速度を劇的に早くできるようにしました。

また、ユーザーによってどのようなキーワードが検索されているのか、その検索結果からのユーザーの行動などをダッシュボードにて可視化することができます。

これにより自身のWEBサービスの処理速度が向上することはもちろん、どんなキーワードが検索されているのかを知ることによって、ユーザーが求めている情報の拡充を行い、より利用されるサービスへと成長させていくことができます。

Elasticsearchはアメリカやオランダのみならず、日本においても飲食店情報サイトの「ぐるなび」や日本経済新聞社の「日経電子版」など、名だたるサービスの検索機能においても採用されています。

エラスティック社の公式サイトでは各社の導入事例も紹介されていますが、その中でも「Elasticsearchは不可欠な存在となっている」というコメントも多く、情報がWEBやサービス上に膨大にあふれており、かつ必要とされている時代だからこそ、同社のサービスは今後もあらゆるサービスにおいて求められていくものだと思われます。OSSという形態も全世界への普及のための一助を担っているでしょう。

会社ウェブサイト
https://www.elastic.co/jp/

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