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アメリカ成長株: クリーンハーバーズ(Clean Harbors):ESGの追い風を受ける産業廃棄物処理会社

公益産業

アメリカ成長株:クリーンハーバーズ(Clean Harbors)のアップデート

クリーンハーバーズ
Clean Harbors Inc
ティッカーコード:CLH
上場市場:NYSE

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/CLH

経済成長すれば当然ながら「廃棄物」の量も増えます。そして、最近はやりのESG関連投資の太陽光発電や風力発電についても、その部品や建材の製造過程で、「多くの有害廃棄物」も出てきます。

さらにESGの流れは、廃棄物を「適切に処理する」ことを求めます。2019年10月に紹介したクリーンハーバーズ社も、この流れから一段と大きな追い風を受け、同社の成長はさらに加速しています。

参照:クリーンハーバーズの概要

クリーンハーバーズは全米最大の廃棄物処理の会社で、2021年11月時点で米国を中心に(一部カナダも)、100を超える廃棄物処理施設を持っています。内訳は
・焼却炉:9
・埋立地:9
・廃棄物貯蔵および処理施設:27
・リサイクル施設:8
・配水処理施設:9
・再リファイナリー施設:7
使用している特別車両は1万台を超えます。

2020年12月期の売上は約31億ドルでした。コロナの影響で2019年に比べて8%ほど減収となっています。しかし、2021年に入り、事業は急回復しており、2021年第3四半期(7月~9月)の売上は、対前年同期比で22%増となりました。

同社の調べでは、期待できる市場規模はかなり大きく、以下のようになっています。
・有害廃棄物の処理・管理:110億ドル
・産業向けの機材の処理・修復:140億ドル
・エンジンオイル・油圧機械等に使う「潤滑材・潤滑油」処理:150億ドル
今後ともこれらの市場は成長が期待されるのみならず、同社の市場シェアもまだ低いため、まだまだ成長余地があります。

廃棄物処理への需要増」というマクロ経済の追い風に加え、さらに成長を加速させるために以下の2つの戦略を推し進めています。
・新技術を活用しならが、既存事業の成長を加速させる
・処理場やクライアントを持つ企業を買収することで、カバーできる事業と地域を拡大する

まず既存事業ですが、「潤滑油の再生」ビジネスが好調です。使用済み潤滑油を回収し、再リファインし、再び新しい循環油として顧客に返す事業です。この事業は、同社の「Safety-Kleen Sustainability Solution部門」に属するのですが、この部門の2021年第2四半期の売上高は対前年同期比60%増、修正EBITDAは139%増と急増しています。処理を依頼された「油」の量は20%増加、さらに「処理マージンが急回復」したことが背景です。

次に企業買収についてですが、2021年4月に、HydroChemPSC社(HPC)を12.5億ドルで買収しました。
HPC社は、水圧洗浄(研磨剤が入っている水を高圧で噴射して洗浄する)や化学洗浄、下水洗浄等を提供している会社です。売上高は744百万ドル(2021年通年予想)、EBITDAは115百万ドル(同)、従業員5000名、240のサービス拠点を持つ会社です。ハーバー社の2020年売上高が31億ドルなので、この買収で売り上げ規模が1.2倍になります。

社会の流れという追い風と、積極的なM&Aを通じて、今後とも高い成長が期待できる会社と思っています。

会社ウェブサイト
https://www.cleanharbors.com/

 

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