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アメリカ成長株:ブループリント・メディシンズ(Blueprint Medicines Corp:「プロテインキナーゼ」に焦点を当てて治療薬の開発

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アメリカ成長株:ブループリント・メディシンズ(Blueprint Medicines Corp)の概要

ブループリント・メディシンズ
Blueprint Medicines Corp
ティッカーコード:BPMC
上場市場:NASDAQ National Market System

業績についてのリンク
https://stocks.finance.yahoo.co.jp/us/annual/BPMC

この会社は、さまざまな病気に関わっているとされている「プロテインキナーゼ」に焦点を当てて治療薬の開発を行っています。

この「プロテインキナーゼ」(以下キナーゼと略)とは簡単に言うと、「状況に応じてスイッチをオン・オフする酵素」です。このスイッチのオン・オフというのは、細胞の成長、生存、代謝、免疫を正常な状態に保っているタンパク質の働きをオン・オフするという意味で、キナーゼは細胞内で指示役の様な役割を果たしています。

このキナーゼには状況を把握できるセンサー部分があって、これによりスイッチが作動するようにできていますが、このセンセーが遺伝子変異などで失われたり感度が悪くなったりすることがあります。

センサーが機能しないキナーゼはそこらじゅうのスイッチを無秩序にオンにしてしまうことになってしまって、細胞内の制御系を撹乱し、ガン、糖尿病、自己免疫疾患、精神疾患、認知症などを引き起こすことになります。この「キナーゼの暴走」を止めることを目的に作られるのが「キナーゼ阻害薬」と呼ばれるもので、同社はこれに焦点を絞って研究開発をしています。

このように様々な病気の発症に深く関わっているキナーゼなのですが、これをターゲットにした薬剤はまだまだ少ないのが現状です。というのは、キナーゼ阻害剤には副作用が強い、すぐに効かなくなるなどの問題があってこれを回避するためには開発に高度の技術が必要になるためです。

同社は、バイオインフォマティクス、世界トップレベルの薬物設計能力と新規化合物のライブラリーなどを駆使して今までになかったキナーゼ阻害剤を作ることが可能です。更に同社はスイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社と業務提携しているのですが、この会社は世界的な製薬会社で医学生物分野に関わったことがある人なら知らない人がいない程の超メジャー級で、日本でも中外製薬との提携が大きなニュースになりました。

このロシェ社との共同開発で5つのキナーゼを標的とした治療薬の開発に成功し、既に臨床実験に入っていて実用化も間近です。キナーゼ阻害剤の分野はまだまだ未開拓で、既知のキナーゼのうちターゲットとして薬剤が作られているのは5%未満しかありません。

発掘は難しいがその分大きな宝が眠っている分野であり、この頼もしいパートナーと共に強力に研究開発を押し進めて画期的な治療薬をどんどん市場に投入してもらいたいものです。

リンク
www.blueprintmedicines.com

 

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