アメリカ成長企業

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アメリカ成長株市場の動き-2022-05-06

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アメリカ成長株

2022年5月6日の米国小型成長株インデックス(Russell 2000 Growth)は、1110.47で終わりました。一週間前に比べ30.41ポイントの続落(-2.67%)でした。先週に引き続き主要インデックスのNYダウ(前週末比-0.24%)やSP500(前週末比-0.21%)に比べても、大きな下落でした。

FEDによる利上げは予想通り0.5%でした。水曜日には事前に0.75%も予想していた反動で、大幅反発となりましたが、木曜日に「将来のさらなる金融引き締めリスクの織り込み」が始まり、木曜・金曜と大きく下落しました。

金利上昇リスクに対する脆弱性のある小型成長株は今週も大きく下落しました。対主力インデックスでも冴えない動きが続いています。

<ウクライナに対する世論戦>
ウクライナ侵攻が長期化するにつれ、ロシア・西側・中立諸国における「世論戦」が大きくなってきています。どこで、どのような世論の流れができるのか?非常に注目しています。

ウクライナは、ベトナム戦争の北ベトナムのように、長期の戦いを継続する意志を持ち続けられるのか?(もちろん、これが一番重要)

そして、
ロシア国内で、「NATOがウクライナをそそのかして、ロシアの安全保障を侵害した」と「経済制裁による経済悪化、戦死者増による厭戦気分」のどちらが強くなっていくのか?

西側諸国における、「ウクライナへの共感&ロシアへの嫌悪感」と「経済制裁の副作用(具体的には食料・資源・エネルギー価格の高騰)への反発」の、どちらの流れが強まっていくのか?

例えばASEANや途上国などの中立諸国にとって、「隣国から武力侵略を受けることは許せない」と「西側先進国が経済制裁を課したことが、問題を長期化させ、食料・資源・エネルギー価格の高騰を招いているのは許せない」では、どちらが心地よい選択肢なのか?

例えば米国の最近の世論調査を見れば、気になることがあります。
まず、5月4日のFOXの世論調査によれば;
・ウクライナ侵攻で起こっていることは、米国の我々にも重要なことなのか? : 85%
2月の侵攻直後は76%、3月では85%、その後は高い水準を保っています。
・アメリカは、ロシアとの戦争についてウクライナをもっと助けるべきか?: 62%
となっています。

一方、同じく5月4日のCNNの世論調査によれば;
・バイデン政権の支持率: 41%
・現在のバイデン政権の経済に対する支持率はわずか23%
・現在のアメリカで最も重要な事は何か?
経済状況 : 50%
ウクライナとロシアの問題:14%
移民問題 : 約10%
コロナ、人種問題、世界の気候問題等 : 約5%
まとめると、「ロシアはひどい、ウクライナを助けるべき」しかし「一番大事なのは経済」となっています。

国連によれば、ロシア・ウクライナの穀物輸出が減少することで、アフリカ等の貧困国における飢餓の問題が今後酷いことになると予想されています。そうなった場合、「ウクライナの正義のために、ロシアが撤退するためにどれだけ時間がかかっても戦争を続けるべき」と主張できなくなります。
一方で、ロシア国民も日常生活はどんどん厳しくなるはずです。

世論は、短期的には「正義」を間違いなく支持します。しかし、長期的には「利」に流されやすくなります。それぞれ正義と日常生活があります。ロシアも、西側諸国も、中立する諸国も。それぞれが、どのぐらい耐えられるのか?いつまで耐えられるのか?どこが、いつ、最初に正義→利に変わるのか?これが趨勢を決めそうです。

<小型成長株の押し目買い>
このコメントで、3月上旬に「グレートスモールを時間分散で買い(=毎日少しずつ買う)、シルバーゲートでトレーディングする」を紹介しました。その時はかなりうまくいったのですが、その後市場の反発+円安もあり、一部利食いをしました。(但し長期的に現在の水準は超割安と思っていますので、基本は買い持ちです。)

4月下旬から、再び小型成長株が急落しています。以前、底値買いをした水準になりましたので、再び「グレートスモールを時間分散で買い(=毎日少しずつ買う)、シルバーゲートでトレーディングする」を再開しました。

グレートスモールについては、長期的に非常に好成績を出しているファンドマネージャーが運用していることから、超割安な小型成長株をポートフォリオで買うにはベストの選択であると思っているからです。

シルバーゲートについては、4月19日発表の決算も市場予想を大幅に上回ったにも関わらず、相変わらず市場の動きの数倍というボラティリティを提供しているからです。連動性が高い、かつボラも高い(市場が下がる時は大きく下がる、上がる時も大きく上がる)、さらに業績の裏付けがあるので長期的には安心感がある、というのが背景です。

現在の小型成長株は、下記の「ラッセル2000グロース÷SP500」というテクニカル的な視点だけではなく、ファンダメンタル的(PEレシオ等)にも相当割安です。これは相対的(対主力株)はもちろん、絶対的(予想PEの水準自体)も2008年にはまだ届かないものの、2016年の下落時に匹敵する水準に近づいています。

短期的には厳しいですが、長期的な視点でポジションを取っていきたいと思っています。

<小型成長株相場とラッセル2000グロース VS SP500 >
2022年5月6日時点の、ラッセル2000グロース÷SP500は1110.47/4123.34=26.93%
26週移動平均との乖離は-2.83%でした。

ラッセル2000グロース÷SP500は、2013年から長期的に32%~38%のレンジで推移してきました。2020年12月中旬にこのレンジを一次上に離れ43%まで急上昇しました。しかし、その後継続的に下落し、レンジの下を抜けました。

現在の水準は、2020年のコロナの最悪期をも超え、リーマンショック以来の歴史的な割安水準になっています。相対的には歴史的な買い場となっており、非常に魅力的な投資機会を提供していると思っています。

→ 2019年10月以降の小型成長株とS500の相対比較の推移
→ 小型成長株関連投資信託のパフォーマンス(2022年3月末時点)

(過去の市場コメントは、「アメリカ成長株(米国成長株)市場」)

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